京丹後は長寿の町。KISSUIENもいつからか、食の健康を意識するようになりました。でも振り返ってみると、お出しする料理の考え方を大きく変えたわけではないのです。健康を意識すると、旬の素材と料理法の丁寧さに行き着きます。それが実は、料理のおいしさそのものでした。「おいしくて、体にいい」を大切にしたお料理を、多くの方に味わっていただきたいと思っています。
丹後は食素材の宝庫。魚介類、野菜、お米、お肉、お酒。それぞれに旬があり、繊細な質の高さがあります。なぜ旬がいいかというと、それはシンプルに、おいしいから。それに、季節感を感じられる心って、素敵ですよね。
最高級の素材だからといって、美味しくなるとは限らないと感じます。出汁ひとつをとっても、素材同士の相性があります。素材同士の相性、素材と料理法の相性。何種類かやってみて、一番いいものをお出しする。料理にも人間にも、相性って大切ですね。
素材の加工から、一つ一つ作りしていく。天ぷらなら、食べていただくタイミングで揚げる。作り置きはしない。愛情のこもった手料理なら当たり前のことを、しっかり守り抜きたいと思っています。
豆、ごま、わかめ、野菜、さかな、しいたけ(きのこ類)、いも、麹(発酵食品)。健康食の基本を大切にしながらも、料理法を工夫することで、現代的なおいしさを目指しています。
KISSUIENの料理人は、宴会での会席料理も、レストランでの居酒屋メニューも大切にします。会席料理の美しさと、居酒屋メニューの親しみやすさを融合して、一皿からお届けしています。
誰もが知るブランドに偏るよりも、人と人の縁でつながった、生産者様との出会いを大切にしています。そこには、美味しさとストーリーがあります。食に向き合う生産者の方に共感しながら食事をいただけることを、幸せに思います。